アート・文化との共生を試みた超高層オフィスビルである。「街の床間」と呼ばれるファサードを5層にわたり凹ませた部分に有機的なアートが組み込まれるなど、随所にアートが展開され、敷地奥側には文化財建造物「土浦亀城邸」が復原・移築されている。
最高高さ86.5m、最大塔状比約4.3のL型平面の超高層で、北側「床間」を構成する8.4mのオーバーハング、南側は上層階でセットバック、西側1階に吹抜けを有するなど複雑な形態構成である。
CFT柱を用いた鉄骨ラーメン構造を主架構とし、8階以下に制振装置を集中配置している。制振装置はシアリンク型オイルダンパーを基本とし、執務空間では開口計画に合わせ間柱型としている。9階以上には鉄骨耐震間柱を設け変形抑制とともに下層ダンパーのエネルギー吸収効率を高める計画としている。
ピロティのCFT柱は現場打ちコンクリートを被覆した構成とし、意匠性と耐火性能を確保している。
構造設計:金箱構造設計事務所+久米設計