建物は地上4階・地下2階建てで、南北に約60m、東西に約70mの平面的な大きさを有し、地上部は「知恵の蔵」 「交流の床」と名付けられた二つの棟に分かれた構成であり地下2階で一体化されている。
「知恵の蔵」は地下1階から上部を免震構造としている。建物外周部のほとんどが壁で囲まれ閉じられており、 内部は中央に吹抜けを有し、上階になるに伴い床がセットバックして吹抜けが徐々に大きくなる閲覧室の空間となっている。 5層吹抜けの空間に一体感を持たせるため、内部の構造体の存在感を少なくし階高を極力小さくすることに配慮した。 床はH形鋼の梁の下部に合成スラブを用い、一部はRC打ち放しスラブとして床厚を350㎜に抑えた。 屋根は、V字型の屋根が2列に並び中央部の鉛直柱と周囲の壁から立ち上がったV字の鉄骨柱によって支えられ、浮いたような表現となっている。
「交流の床」は開放的な建物であり地上2階建の鉄骨ラーメン構造とした。 屋根は帯状の水平部分から切妻屋根が持ち上げられたような形態であり、切妻部分は山形の梁を鉄骨プレート加工による 十字型の部材によって水平部から立ち上げた形状とし浮遊感を表現した。