流動的な形態の木造大屋根をもつスキー場の中心施設。下部構造は柱スパン 6~8(m)の鉄筋コンクリート造ラーメン架構とし、12(m)グリッドで大屋根を支えている。大屋根の平面的な大きさは、長辺方向が86(m)、短辺方向が14~22(m)と中央が膨らんだ形で、両方向とも支持柱より跳ね出している。断面的には長辺方向に湾曲しており、中央から両端に向けて低くなっている。
屋根はニ方向木造トラス梁で構成され、直接、鉄筋コンクリート柱で支持されている。ニ方向のトラス弦材にはベイマツの集成材を用い、束材とラチス材には鉄骨部材を用いた。ニ方向の弦材はレベルをずらし、弦材が接合部で切れることなく連続させ、複雑な接合部は全て鉄骨で処理し、木造部材のディテールを単純化した。ラチス材は、一般部分は丸鋼を引張材として用い、応力の集中する部分および跳ね出し部分はH形鋼とした。