富士五湖・西湖の湖畔に建つ木造二階建ての別荘。長辺が約 13(m)、短辺が約 8.2(m)のほぼ長方形をした平面形で、屋根は雪を落とすために 45 度勾配をもち妻側の屋根を斜めに切り落としたような寄棟形式となっている。
構造は S-P-F 材を用いた枠組壁工法である。1階壁はたて枠材として 206 材をピッチ 455(mm)で配置し構造用合板を貼りつけている。湖側に面する 1 階壁の開口部のまぐさには構造用集成材を用いている。
2 階床より上部全体はトラス架構とすることで、1 階部分の 8.2(m)スパンの無柱空間を実現。トラス架構は登り梁の両側に 2 階床梁と吊柱をダブル使いで挟み込む架構とし、接合部にボルト穴のあいたコの字型の金物を用いて 3 つの枠材と金物をボルトで縫いあわせることで、シンプルな接合方法で合理的な応力伝達を可能としている。
このトラスのシステムにより、2 階床梁は 208 材(38x184mm)という小断面で構成されている。床面は24(mm)厚の合板を貼りつめて一体化し、屋根面も構造用合板により一体化させている。