日本工業大学百年記念館/ライブラリー&コミュニケーションセンター
Centennial Hall / Library And Communication Center, Nippon Institute Of Technology

外観 外観 内観 内観 鉄骨建て方 構造模型
建築設計 日本工業大学小川研究室
所在地 埼玉県南埼玉郡
用途 図書館 カフェ 情報関連施設
規模 地下 1 階 地上 9 階 
延床面積 4694 ㎡
構造 鉄骨造
竣工年月 2007 年 10 月
掲載雑誌 新建築 2008 年 4 月号

エキスパンションジョイントで構造的に4棟に分離しているが、 それぞれを適材適所の最適な構造システムで考え、同時に全体として統一感のある 見えがかりとなるように外周部に斜め部材を配した、鳥かごのような構造フレームを選択した。

高層部は鉄骨造地上9階建てで、中央に階段を有することや、隅角部の1階から6階まで、 大きな吹抜けがあることが特徴である。内部の階段回りと外周部に柱を設け、それらを 梁で繋いだラーメンの主体構造を基本とし、外周部には座屈拘束ブレースを用いて地震時の エネルギー吸収を図ることを考えた。外周部は柱、梁、ブレースの架構形状が外装材から透けて見えるため、 柱幅、梁成を300mmとし、見付け寸法を統一した。ブレースの配列は一般的に見られる整合したものではないが、 量的には各階でバランス良く配置された構造的な合理性のルールとファサードデザインとを連動して決定した。 力学的にはブレースの連続により力の流れが明確となっている。

低層部は、鉄骨造平屋建て一部2階建てで、外周にバランス良く斜め柱やブレースを配置した構造とした。 エントランス部分の短手方向はブレースのない構造であるが、柱が斜めとなっているため通常のラーメン架構より 剛性・強度が大きくなっている。